BilingualDoctor’s diary

海外志向の医学生

医師国家試験

117回の医師国家試験が終わりましたね。(といっても少し前ですが焦)

様々な予備校の分析結果を読んで、しっかり対策しなければ、と身が引き締まりました。

 

日本で臨床実習を行っていて思うのが、実習の目的が「医師国家試験の合格のため」になっている、ということ。

先生方は事あるごとに、「これは国試に出るから知っとかないと」や「これは国試には出ないから知らなくていいよ」と言います。

実際、必要な知識を効率よく学習するために、私達にとっては有難いのですが、そこに日本の医学教育の課題があるとおっしゃる先生に出会いました。

アメリカで外科医として長年活躍されているM先生は、「日本の医学生のモチベーションをあげるにはどうしたらいいか?」とよく日本の先生方に質問されるそうです。

しかし、先生からするとその質問にそもそも疑問をもつのだと言います。

 


アメリカで医師になるためには、4年生大学を卒業しさらに医学部に4年間通わなければいけないため、かなり時間がかかります。

さらに、成績優秀であるのはもちろんのこと、人間性やボランティア活動など、様々な側面から評価され、選ばれた人のみ医学部に入学できます。

大学に通うのにかかる費用も高いですし、生半可な気持ちでは医師になることができないのです。

その長い道のりを乗り越える覚悟がある人でなければ、医学の道を志すことはできない、という厳しい環境にあります。

 

一方、日本では医学部に入ってしまえば、人並みに勉強していれば医師国家試験に合格し、医師になることができます。

 

ある時、アメリカ人の留学生に、「18歳で医師になる覚悟はできているの?」と聞かれたことがありますが、システムを理解した今では、彼女が言いたかったことがよく理解できます。

 

どちらの制度が良いかはわかりませんが、医師国家試験合格が唯一の目標にならないよう、向上心を持って学習を進めていこうと思います。

 

是非、みなさん意見があればコメントお待ちしています(^^)/